自費診療とは

自費診療イメージ

公的な医療保険が適用されない医療行為のことを自費診療と言います。この場合、治療費の全額が患者さんのご負担となります。当院で行っている自費診療は以下の通りです。

ED

「Erectile Dysfunction」の略称がEDです。これは日本語で言うところの勃起障害になります。具体的には、満足な性行為が行えるほど勃起力が十分でない、勃起はするもののそれを維持することが困難、勃起をするまでに時間がかかるなどの状態を言います。

なお、EDの原因はひとつではありませんが、大きくは心理的要因(心因性ED)と器質的要因(器質性ED)に分類され、この2つが組み合わさって起きる場合もあります(混合性ED)。心因性EDとは、精神的なストレス、不安、パートナーとのトラブル、性交に関するトラウマ、うつ病などによって引き起こされるEDです。一方の器質性EDは、勃起に関係する神経(脳、脊髄、末梢神経)に障害がある、血管障害(加齢や生活習慣病による動脈硬化 等)によるもの、内分泌機能(テストステロン 等)の低下、陰茎に何らかの異常があるといったことが原因になります。なお混合性EDに関しては、上記二つが関係して発症しているEDです。

検査について

診断をつけるための検査としては、問診票(国際勃起機能スコアの記入でEDの診断や重症度を調べる)、血液検査、尿検査、心電図、動脈硬化の状態を確認する検査などを行っていきます。また、ED治療薬に対する適性を調べるための検査をすることもあります。

治療について

ED治療の基本はPDE5阻害薬による薬物療法になります。PDE5阻害薬には種類がいくつかありますが、当院では、バイアグラ、シアリス等を取り扱っています。ただこれらの薬というのは、作用時間などが異なるものの、いずれも一時的に勃起を持続させる効果があるとされるもので、完治が目的の治療ではありません。

副作用について

PDE5阻害薬(バイアグラ、シアリス 等)の使用による副作用ですが、まず狭心症などで使用するニトロ製剤との同時使用は禁忌とされています。副作用に関しては、ほてりや頭痛のほか、バイアグラではめまいや高血圧、シアリスでは消化不良、鼻づまり、紅潮、背部痛などがみられることがあります。ただ、これらの薬は毎日服用するものではないので、作用時間が終われば解消するようになります。したがって、一過性の場合がほとんどです。

なお、EDの原因が特定し、治療が可能ということであれば原疾患に対する治療をしていきます。また心因性EDであれば、カウンセリングや心理療法による治療などが行われることもあります。

AGA

AGAは、Androgenetic Alopeciaの略称で、日本語にすると男性型脱毛症になります。これは男性ホルモン(アンドロゲン)が関係しているとされ、主にアンドロゲンに含まれるジヒドロテストステロン(DHT)が主に毛周期(ヘアサイクル)の成長期間を短くさせてしまうというのが原因といわれています。これによって、太く長い毛に生え変わることはなく、どんどん細く短い毛に生え変わるようになっていきます。やがて前頭部や頭頂部は軟毛化し、最終的にはこれらの部分の毛は無くなっていくというのがAGAです。

発症に関しては、思春期を過ぎた頃から始まりますが、進行の程度は個人差があります。多くは、ゆっくり時間をかけて進行し、その大半は30歳を過ぎた頃から目立っていきます。ちなみに日本人の成人男性の4人に1人はAGAを発症しているといわれています。

治療について

当院は、AGAの患者さんに対して、AGA治療薬(プロペシア、サガーロ)による処方を行っています。

AGAの発症原因とされるDHTというのは、男性ホルモン(アンドロゲン)の一種であるテストステロンが5α還元酵素と結びつくことでDHTに返還します。ちなみにプロペシアの主成分はデュタステリド、サガーロの主成分はフィナステリドとなっていますが、どちらも5α還元酵素を阻害する働きをする5α還元酵素阻害薬で、DHTの生成を抑制するようになります。5α還元酵素にはⅠ型とⅡ型がありますが、プロペシアはⅡ型のみ、サガーロはⅠ型とⅡ型に作用すると言われています。そのため、サガーロの方が発毛効果は高いと言われていますが、実際に臨床試験の結果、プロペシアと比べてサガーロは約1.6倍の発毛効果があるというデータもあります。どちらを処方するかに関しては、患者さんの適正などもみながら判断していきます。服用方法は、両方とも1日一錠となります。

副作用について

副作用につきましては、サガーロでは男性機能の不全(勃起不全、性欲減退 など)や肝機能障害、乳房の女性化などが挙げられます。プロペシアでも男性機能不全や肝機能障害等がみられることがあるといわれています。

アレルギー検査

ご自身がアレルギー体質であるかどうか、またアレルギーの原因が何かを調べるために行う検査をアレルギー検査といいます。どちらも血液検査となりますが、前者を非特異的IgE検査、後者を特異的IgE検査といいます。

非特異的IgE検査では、1型アレルギー反応と深く関わっているとされる血液中に存在するIgE抗体を測定していきます。これによって、同検査を受けた方のアレルギー体質の有無が判定できるようになります。一方の特異的IgE検査は、アレルギー反応(鼻水、くしゃみ、ぜんそく、じんま疹 等)の原因(アレルゲン:アレルギーの原因となる物質)が何かを調べる検査になります。例えば、アレルゲンが特定できないという場合に行われるView39検査も特異的IgE検査のひとつです。これによって、39種類のアレルゲン(ペット、ダニ、カビ、樹木、花粉、食物 など)を一度に検査することができます。

各種抗体検査

当院では、以下の各種抗体検査を自費にて行います。抗体検査とは、ある特定の感染症に対して、被験者(検査を受けられる)の方が、その発症や重症化を防げる免疫があるかどうかを確かめるための検査(血液検査)となります。

具体的には、A型、B型、C型肝炎をはじめ、風疹、麻疹、おたふく、水痘といった各種抗体検査を行っています。なかには幼少期に上記で挙げた病気を予防するワクチン接種を受けたという方がいるかもしれません。ただ、接種時に抗体が十分につかなかった、あるいは接種から長い時間が経過して、抗体そのものが低下してきているということも考えられます。このような可能性を確認するためにも一度これらの抗体価を調べ、その結果として抗体が不十分ということになれば、ワクチン接種を受けるようにしましょう。